元
遠位・中位血管閉塞(DMVO)は急性脳梗塞全体の40%を占め、その多くは初期神経症状の重症度が低い。
これらの患者に対して血管内治療(Endovascular Treatment,:EVT)が考慮されることが多くなってきている。
しかし、これらの患者におけるEVTの安全性と有効性を内科的治療(Best Medical Management:BMT)と比較したデータは少ないので、くわしくしらべてみたそうな。
2018年1月から2021年12月までに受診した神経症状の軽いNIHSS≦6のDMVO患者のすべての症例を解析した。
次のことがわかった。
・基準を満たした80例(BMT:41例、EVT:39例)を対象とした。
・EVT群とBMT群を比較した場合、退院時の神経症状NIHSS、退院時の障害度modified Rankin scale(mRS)に統計的な差はなかった。
・さらに、転帰良好(mRS 0-2)または転帰優良(mRS 0-1)と定義された3ヵ月後のmRSにも差はなかった。
入院時の神経症状が軽い、遠位・中位血管閉塞の患者において、血管内治療と内科治療による転帰にあきらかな差はなかった、
というおはなし。
感想:
私『ようするに、手間と患者へのリスクのおおきい血管内治療は必要ない、ということですね。』
AI『はい、おっしゃる通りです。あなたが引用した研究の文脈では、Distal and Medium Vessel Occlusion (DMVO)による脳卒中の患者において、血管内治療(Endovascular Treatment, EVT)と内科的最善治療(Best Medical Management, BMT)を比較しています。この研究の結果は、低い初期症状(NIHSSスコアが6以下)を持つDMVO患者において、EVTとBMTの間で有意な差が見られなかったことを示しています。
つまり、この研究では、DMVOによる脳卒中の患者に対するEVTの利益は、BMTと比較して明確ではない、と結論付けています。EVTはより侵襲的な手法であり、リスクやコストも高いため、軽度の症状を示すDMVO患者にはBMTのみでも十分である可能性が示唆されています。ただし、この結果は特定の患者群(NIHSSスコアが6以下のDMVO患者)に限定されており、他の患者群には直接適用できないことに注意が必要です。また、より大規模な前向き研究が必要であるとも指摘されています。』