元
脳活動の振動パターンは、ニューロン集団の協調的相互作用を反映する。
とくにガンマ振動はシナプス可塑性に関与すると考えられていて、脳梗塞ではガンマ振動が障害されることが報告されている。
最近、光遺伝学的刺激による40Hzのガンマ刺激が海馬の神経活動を回復させニューロンを保護することが報告された。
そこで、この外部ガンマ刺激が急性期脳卒中の皮質活動にどのように影響するかを実験してみたそうな。
マウスの運動感覚野に脳梗塞を誘発し、その急性期に40Hzまたは10Hzの光遺伝学的刺激を施した。
24時間後の効果を評価、比較した。
次のようになった。
・40Hzの刺激は、脳血流の回復と運動機能の向上に寄与した。
・この刺激は、主要ニューロン(PN)へのGABAergic入力を受ける間接ニューロン(IN)に影響を与え、神経細胞の反応を特異的に変化させた。
・40Hzの刺激後、PNとINの活動はガンマ振動に同期された。
・運動野の位相-振幅結合(PAC)は、40Hzの刺激後24時間で強化された。
・運動野と後頭頭頂部間のガンマ結合は、40Hzの刺激後24時間で強化された。
・40Hzの刺激は、細胞死を引き起こす経路の活動を低下させ神経の保護と回復に寄与した。
脳梗塞急性期での光を介した40Hzのガンマ刺激は、主要ニューロンと間接ニューロンに影響し、ニューロン可塑性を促した、
というおはなし。
感想:
なにかの方法で脳をガンマ刺激するのがいいみたい。