元
筋力は体力の重要な要素である。
そこで、フォロー期間中に65歳以上になった成人において、もともとの筋力と脳卒中リスクとの関連をくわしくしらべてみたそうな。
健康な成人7627人(平均年齢43.9歳、男性86.0%)が1980年から1989年の間にの身体検査を受けた。
筋力はベンチプレスとレッグプレスの1回往復最大値で測定し、各測定値について3カテゴリー(Low,Mod.,High)に分類した。
心肺機能(CRF)は、トレッドミル運動負荷試験による最大値として評価した。
1999年から2019年までの脳卒中の発生との関連を解析した。
次のようになった。
・70072人年のメディケア登録記録によるフォローの結果、脳卒中発症は1211件であった。
・ベンチプレスのカテゴリー間の脳卒中のハザード比(HR)は、それぞれLow 1.0(参照)、Mod. 0.96、High 0.89で、有意な関連ではなかった。
・レッグプレスのカテゴリー間の傾向も有意ではなかった。
・しかし、65-80歳に限定した解析では、上半身の筋力が高いと脳卒中のリスクが有意に低いことが示された。
・心肺機能CRFカテゴリー間の脳卒中のHRは、Low 1.0(参照)、Mod. 0.90、High 0.72で有意な関連であった。
筋力と脳卒中リスクとの関連は、65-80歳に限定した場合、上半身の筋力が脳卒中リスクと有意に逆相関していた。心肺機能とのあいだにも強い逆相関が観察された、
というおはなし。
感想:
若い頃の筋力の差が、高齢になると脳卒中リスクにあらわれてくる、ってこと。
だから高齢になってから筋トレしても??、、と言ってる。