元
特定の栄養素が不足すると、脳卒中など心血管疾患や代謝性疾患に対する脆弱性が高まる。
しかし、これまでの観察研究やランダム化比較試験では、食事栄養とこれらの疾患との関連性に関するデータ結論に一貫性がなかった。
そこで、主要養素(脂肪、タンパク質、糖質、炭水化物)と微量栄養素(β-カロテン、葉酸、カルシウム、鉄、銅、マグネシウム、リン、セレン、亜鉛、ビタミンC、ビタミンD、ビタミンB、ビタミンB12)が、
冠動脈疾患、心不全、脳梗塞、などの心血管疾患への感受性に及ぼす影響の因果関係を評価するために、メンデルランダム化解析をこころみたそうな。
ヨーロッパ人を対象とした各種ゲノムワイド研究からデータを得て、関連を解析した。
次のようになった。
・研究結果に基づき、血中脂肪の量と心血管疾患の発生との間に因果関係があることがわかった。
・脂肪消費量が1標準偏差増加すると「心不全リスク」が44%低下した。
・さらに、様々な感度分析によってもこの関連性は変わらなかった。
・逆に、他の食事成分と心血管疾患リスクとの間には有意な相関は認められなかった。
食事から摂る脂肪の量がおおいと、心血管疾患の中でとくに心不全のリスクがあきらかに低下した。他の食事栄養素との因果関係は認められなかった、
というおはなし。
感想:
脂肪は「悪」と教えられてきたから強い違和感がある。
炭水化物の代わりに脂肪を燃焼させてエネルギーを得る、ケトジェニックな働きによって心不全予防効果が得られるのではないか、と言ってる。
AI「ケトジェニックダイエットとは、炭水化物の摂取を極端に制限し、代わりに脂肪を主なエネルギー源とする食事法です。具体的には、全体のカロリー摂取のうち、脂肪が約70-80%、タンパク質が約20-25%、炭水化物が約5-10%となるように調整します。
このダイエットの目的は、体を「ケトーシス」と呼ばれる状態に導くことです。ケトーシスは、炭水化物(糖)が不足すると、体が脂肪をエネルギーとして使い始め、その過程で「ケトン体」と呼ばれる物質が生成される状態を指します。
ケトジェニックダイエットは、元々はてんかんの治療法として開発されましたが、現在ではダイエットやスポーツパフォーマンス向上、さらには糖尿病や心血管疾患の予防・治療にも用いられています。
ただし、このダイエット法は医師の監修が必要な場合もあり、特に既存の健康問題がある人や妊娠中の女性は注意が必要です。」