元
脳卒中後の認知機能スクリーニングは広く推奨されているが、急性期の領域特異的機能が長期的な認知予後に及ぼす影響については研究がほとんどない。
脳卒中後にどのような認知機能障害がより一般的に生じ、回復し、持続するのか、
また、どのような機能障害が予後的価値を持つのかを明らかにするべく、くわしくしらべてみたそうな。
急性期および6ヵ月後の領域特異的認知機能障害の有病率、および認知機能の変化の割合を評価した。
認知機能はOxford Cognitive Screenで評価した。
次のことがわかった。
・計430人の脳卒中生存者(平均年齢73.9)が6ヵ月間の追跡調査を完了した。
・急性期には、領域特異的な障害が非常に多くみられ、プラクシス(praxis:実行機能)で26.7%(112人)、注意で46.8%(183人)であった。
・6ヵ月後、領域特異的な回復を遂げた者の割合は、プラクシスが71%で最も高く、言語46%と記憶48%はもっとも少なかった。
・6ヵ月後の認知機能障害の重症度は、人口統計学的および臨床的因子のみよりも、急性期の認知機能障害を追加することでさらによく予測できた。
・急性期の、記憶、言語、プラクシスにおける認知障害がわかれば、6ヵ月後の認知機能障害全体の重症度を有意に予測できた。
脳卒中後の認知機能障害は、急性期にはすべての領域で高頻度にみられるが、6ヵ月後には言語、記憶、注意の障害が主になる、
というおはなし。
感想:
実行機能はすぐに良くなるけど、言語、記憶、注意、の障害は長くのこるってこと。
なるほど。