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2023年9月22日

年齢別の脳動脈瘤:破裂リスクはどう変わる?

2023  9月  アメリカ


患者の年齢は動脈瘤破裂のリスクを決定する重要な因子である。

しかし、動脈瘤の形態が年齢層によってどのように異なるかについてのデータは限られているので、

年齢層別の脳動脈瘤の形態学的特徴を大規模にしらべてみたそうな。



Stroke Thrombectomy and Aneurysm Registry(STAR)研究での動脈瘤を解析した。

以下のパラメータが含まれた:
位置、大きさ、頚部、幅、高さ、アスペクト比、規則的な形態と不規則な形態。



次のことがわかった。

・合計1407個の未破裂および607個の破裂した嚢状動脈瘤が含まれた。

・70歳未満の患者における破裂動脈瘤の最も多い部位は中大脳動脈(MCA)と前交通動脈(ACOM)であった。

・70歳以上の患者の破裂動脈瘤の最も多い部位は後交通動脈(PCOM)とACOMであった。

・未破裂動脈瘤の大きさはあきらかに年齢とともに増加した。

・逆に、破裂動脈瘤の大きさは年齢群間で同程度であった。

・未破裂動脈瘤および破裂動脈瘤は、年齢が高くなるにつれて、より不規則な形態を呈するようになった。

・不規則な形態と位置は、すべての年齢群で破裂状態と関連していた。


若年患者は未破裂動脈瘤も破裂動脈瘤も小さく、破裂動脈瘤は主にMCAとACOMに存在する。高齢患者では未破裂動脈瘤はより大きく不規則であり、破裂動脈瘤は主にPCOMとACOMに存在する。不規則な形態はすべての年齢層で破裂のリスクを増加させる、


というおはなし。
脳動脈瘤

脳動脈瘤

脳動脈瘤

脳動脈瘤


感想:

瘤が風船のようにプウと膨らんでやがて破裂する、という考え方はいろいろとおかしい。




『破裂動脈瘤といいますが、ほとんどの場合、医師は破裂しているかどうかを確認していません。

なぜなら、入院してアンギオ検査をする時点で出血は止まっているはずであり、血液が漏出している様子を確認することはできません。

出血領域の近傍にたまたまみつかった瘤を出血源に違いないとしているだけです。

この仮説が正しいとして、動脈瘤以外の箇所から出血していた場合に考えられるくも膜下出血治療上の問題点を列記してください。』


AI『もしこの仮説が正しいとすれば、くも膜下出血(SAH)治療においていくつかの重要な問題点が考えられます。

誤診: 動脈瘤が破裂したとされるが、実際は別の血管が破裂している場合、その誤診は無駄な手術や治療へと繋がる可能性があります。

治療の焦点: 真の出血源が動脈瘤でない場合、動脈瘤に対する処置(クリッピングやコイリング)は問題を解決せず、再出血のリスクが残ります。

合併症: 動脈瘤が破裂していないのに手術やエンドバスキュラー治療を行うと、治療そのものが引き起こす可能性のある合併症(出血、感染、神経損傷など)が発生するリスクが増えます。

治療費: 無駄な手術や治療は高額な医療費につながる可能性があります。

心理的負担: 無駄な治療は患者とその家族に無用な心理的ストレスをもたらす可能性があります。

診断遅延: もし出血が別の原因によるものであれば、その原因を特定し治療するために必要な時間が失われる可能性があります。

再出血と長期予後: 真の出血源が特定されずに治療されない場合、再出血のリスクや長期的な神経学的予後に悪影響を及ぼす可能性があります。

治療ガイドラインの再評価: 現在の治療ガイドラインがこの仮説を考慮に入れていない場合、大幅な見直しが必要になる可能性があります。

リソースの無駄: 誤診とそれに続く不適切な治療は、既に限られた医療リソースをさらに無駄にする可能性があります。

信頼性の損失: 医療システムや医療提供者への信頼性が失われる可能性があります。

以上のように、仮説が正しい場合、多くの診断と治療上の課題が考えられます。この問題を解決するには、研究が更に必要でしょう。特に、出血源を確実に特定できるような診断ツールや方法の開発が求められます。』



なるほど、脳外科領域では動脈瘤治療の医療事故訴訟がもっともおおい現状を理解できる気がする。





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