元
脳内出血に対する外科的治療の効果はいまだ不明である。
そこで、外科的治療または保存的治療を受けた脳内出血患者の記録をくわしくしらべてみたそうな。
CTで1cm以上の脳内出血が検出され、2020年8月から2021年3月までにペルージャのサンタ・マリア・デッラ・ミゼリコルディア病院に入院した全患者を対象とした。
次のことがわかった。
・102名の患者が対象となり、45%(55人)が外科的治療を受けた。
・平均年齢は71.9歳で、61%(75人)が男性であった。
・院内死亡率は31%(38人)、3ヵ月生存率は63%(77人)、6ヵ月生存率は60%(73人)であった。
・外科手術群と内科治療群では、外科手術群の方が若年であり(67.5歳 vs 75.5歳)、
・発症時の出血量が多く(61cc vs 51cc)、
・正中線移動が大きかった(7.61mm vs 4.09mm)。
・院内死亡率は、手術群と保存治療群でそれぞれ33%対30%、3ヵ月生存率は64%対63%、6ヵ月生存率は両群とも60%であった。
脳内出血患者への外科的治療は、保存的治療にくらべて全体的にベネフィットは認められなかった、
というおはなし。
感想:
脳は桁違いに繊細な臓器だから、外科手術でどうにかなるようなシーンはほとんどない。
やる気のある脳外科医↓にはお目にかかりたくない。