元
抗血小板薬であるアスピリンは、最近の否定的な知見にもかかわらず、脳梗塞予防にあいかわらず広く使用されている。
低用量アスピリンの有効性の根拠となる臨床試験では、そのほとんどが70歳未満の集団についてのものである。
そこで、高齢者を対象とした臨床試験ASPREE(Aspirin in Reducing Events in the Elderly)でくわしくしらべてみたそうな。
ASPREEは2010-2014年にオーストラリアとアメリカで健康な高齢者が募集され、中央値4.7年間フォローされた。
介入は1日100mgのアスピリンまたはプラセボ。
次のようになった。
・74歳前後の19114人が対象となり、9525人がアスピリン、9589人がプラセボだった。
・アスピリンは脳梗塞の発生を有意に減少させなかった。
・しかし、アスピリン群は頭蓋内出血が有意に増加した。
・硬膜下出血、硬膜外出血、くも膜下出血の組み合わせは、アスピリン群で発生率が1.45倍だった。
健康な高齢者への低用量アスピリンの毎日の投与は、脳梗塞の減少にはならなかったが、脳出血は有意に増加した、
というおはなし。
感想:
こういった薬物が脳梗塞の再発予防として推奨される背景にはどのような理由が存在するのか?
健康な血管を持ったひとへの脳卒中一次予防への使用が出血の危険が過ぎると批判されている一方で、動脈硬化でボロボロになった血管の持ち主である脳梗塞患者には再発予防として効果があるとされていることについて、
AI「脳梗塞患者の治療において、血液をサラサラにする薬の投与は一般的な対応とされています。これは患者が再発を防ぐために求める治療の一部であり、医師からも推奨されます。ただし、副作用のリスクについては、場合によっては十分な議論が行われないこともあります。
サラサラ薬を服用した結果、患者が脳内出血で亡くなったとしても、一部の意見では、これを脳梗塞の再発防止のための必要な措置と捉え、治療の一部として受け入れられます。
しかし、これはあくまで再発防止の効果を前提とした視点であり、危険性を軽視しているという意見もあるのです。
健康な人々に対する一次予防としてサラサラ薬を使用するという行為は、通常は行われません。この理由としては、健康な人々に薬を投与すると、副作用のリスクが明確に現れ、その危険性が目立ってしまうからとされています。」
ようするに、脳梗塞の再発を防ぐためなら脳出血をもいとわないことに同意した人々が対象だから。
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