元
グリセミックギャップ(Glycemic gap)は血糖値の急な変動のあたらしい指標として、さまざまな疾患の予後不良と関連している。
たとえば心筋梗塞では左室機能障害と関連し、脳内出血では予後不良と関連するという報告がある。
そこで、脳梗塞患者でのグリセミックギャップと長期の再発可能性との関連をくわしくしらべてみたそうな。
ヘモグロビンA1cから推定される平均血糖値eAGを以下の式で求めて、
eAG (mg/dL) = 28.7 × HbA1c (%) − 46.7
入院時に測定した血糖値から引いた値が「グリセミックギャップ」である。
次のことがわかった。
・平均年齢62、2734人の脳梗塞患者記録を対象とした。
・3年ほどのフォロー期間に13.9%381人が再発した。
・グリセミックギャップは脳梗塞の再発リスクの上昇と有意に関連し、心房細動の有無で影響をうけた。
・たとえばグリセミックギャップが高いと非心房細動患者の再発リスクが高く、グリセミックギャップが低いと心房細動患者の再発リスクが高かった。
・グリセミックギャップと脳梗塞再発リスクとの間にはU字型の関連がみられた。
脳梗塞患者において、グリセミックギャップは脳梗塞の再発と有意に関連していた。その影響は心房細動の有無により変わった、
というおはなし。
感想:
グリセミックギャップは初めて知った。
心房細動患者が低血糖になると不整脈がひどくなるんだって。