元
ゲノムワイド関連研究によると脳卒中の遺伝率は38%と推定されている。
米国脳卒中学会のガイドラインでは、遺伝リスクの高い個人を特定する方法として第一度近親者(親、兄弟、子)に脳卒中を発症した者がいる場合を指す「家族歴」を参照することを勧めている。
そこで、脳卒中の一次予防、二次予防と家族歴との関連をくわしくしらべてみたそうな。
「家族歴 AND 脳卒中」で論文検索してシステマチックレビューをこころみた。
くも膜下出血は除外した。
次のことがわかった。
・家族歴の率は、非脳卒中集団では37%、脳梗塞患者では52%だった。
・一次予防において家族歴は脳卒中/TIAのリスク上昇と関連していた。
・脳梗塞の種類別では、家族歴は主幹動脈閉塞やラクナ梗塞と関連していたが、心原性塞栓との関連はなかった。
・家族歴はリハビリテーションの長期機能回復に影響しなかった。
・家族歴は再発リスク因子のいくつか(頸動脈内膜肥厚や再狭窄など)と関連していた。
脳卒中の家族歴があることは、初回脳卒中/TIAの高リスクと関連していた。脳梗塞の種類別では心原性塞栓との関連は認められなかった。再発との直接的関連はあきらかでなかった、
というおはなし。
感想:
心原性こそ遺伝だとおもってたわ。