元
無症状のもやもや病患者における長期的な転帰は不明である。
そこで、5年間の脳卒中リスクとその予測因子をくわしくしらべてみたそうな。
日本の無症候性もやもや病の多施設共同研究AMOREの参加者20~70歳のうち、
両側または片側のもやもや病、TIAや脳卒中を経験していない、機能的に自立している場合を対象とした。
脳卒中の発生を5年間フォローした。
次のようになった。
・2012-2015年に109名の患者を登録した。そのうち182の関与脳半球を有する103名の患者が5年間のフォローアップを完了した。
・DSAおよびMRAから、143脳半球がもやもや病、39脳半球が疑わしい所見(単に中大脳動脈の狭窄)と判定された。
・疑わしい所見の脳半球患者は、もやもや病脳半球の患者に比べ、有意に年齢が高く、男性が多く、高血圧を有する頻度が高かった。
・もやもや病脳半球では、5年間に脳出血6件、脳梗塞1件を含む7件の脳卒中が発症した。
・脳卒中の年間リスクは、1人あたり1.4%、脳半球あたり0.8%、もやもや病の脳半球あたり1.0%であった。
・脳卒中の独立した予測因子は、Grade-2の脈絡叢吻合であった。
・さらに、微小出血およびGrade-2脈絡叢吻合は脳出血を有意に予測した。
・疑わしい所見の脳半球に脳卒中が発生したことはなかった。
無症候性もやもや病の脳半球は、最初の5年間に年間1.0%の脳卒中発生率であり、その大部分は脳出血である、
というおはなし。
Grade-2脈絡叢吻合の想像図
感想:
私「もやもや病の血行再建術の問題点を教えてください」
AI「...術後に過灌流症候群という合併症が起こる可能性がある。過灌流症候群とは、手術で血流が増えた部分の脳組織が損傷する現象です。頭痛や意識障害、発作などの症状が出ることがあります。
術後に画像変化が見られることがある。MRIやCTなどで脳の画像を撮ると、手術した部分に白く光る部分が見られることがあります。これは脳組織の浮腫や出血、壊死などを示す可能性があります。
術後に高次脳機能障害が起こる可能性がある。高次脳機能障害とは、記憶や判断、言語などの複雑な脳の働きに障害が生じることです。もやもや病の患者さんは、血行再建術後に高次脳機能障害を発症するリスクが高いと言われています。
術後に再発する可能性がある。血行再建術はもやもや病の根本的な原因を治すものではなく、症状を改善するものです。そのため、手術後ももやもや病の進行は止まらず、再発する可能性があります。...」