元
脳卒中患者の~80%が認知障害を経験する。
たとえ軽度の脳卒中であっても認知機能になんらかの影響があるという。
一般人の「喫煙」習慣が認知症発症リスクを上げるという報告はあるが、脳梗塞患者における喫煙習慣が認知症にどのように関連するかはデータが少ないので大規模にくわしくしらべてみたそうな。
韓国の国民健康保険データベースから197853人の脳梗塞患者を対象とし、
脳卒中前後の健康診断時の喫煙状況の変化にもとづき、
患者を非喫煙者、元喫煙者、禁煙者、持続喫煙者、新規喫煙者、に分けた。
認知症の発症を2018年までフォローした。
次のようになった。
・4年間に9.9%が認知症を発症した。7.7%はアルツハイマー型で、1.4%は血管性の認知症だった。
・新規喫煙者、持続喫煙者、禁煙者、は非喫煙者にくらべて認知症の発症リスクが有意に高かった。
・同様の傾向がアルツハイマー型、血管性認知症のいずれにもみられた。
・喫煙習慣による認知機能への悪影響は高齢者よりも40-65歳の若年グループで顕著だった。
脳梗塞の前後、まったくたばこを吸わないひとにくらべて、新規喫煙者、持続喫煙者の認知症発症リスクはあきらかに 30-40% 高かった、
というおはなし。
感想:
たしかに脳卒中後の喫煙習慣と認知機能についてはいままで記事にしたことがなかった。
じつはたばこは優秀だった↓。
タバコの煙に含まれるアリール炭化水素受容体がACE2の発現を低下させ、SARS-CoV-2感染を抑制することを広島大学が明らかにした。」