元
脳卒中後のうつ(PSD)は3分の1以上の患者が経験するという。
抗うつ薬による治療では効果の得られない患者や副作用を起こす患者が高い割合で存在する。
中国伝統医学の 「柴胡疎肝湯」(さいこそかんとう:CHSG)はPSD治療におおきな利点があると考えられるので、レビューをこころみたそうな。
次のことがわかった。
・PSD患者へのCHSG投与による症状の有意な改善をしめす研究報告がいくつかある。
・これらでは抗うつ薬よりも副作用が少ないことが示されている。
・動物実験で、CHSGにより神経伝達物質のいくつかが有意に増加すること、
・および 海馬でのBDNF(脳由来神経栄養因子)の増加も確認されている。
・炎症性サイトカインもまた、CHSG投与後にレベル低下していた。
・CHSGの原料として、柴胡(さいこ)、香附子(こうぶし)、川芎(せんきゅう)、陳皮(ちんぴ)、枳実(きじつ)、白芍(びゃくしゃく)、甘草(かんぞう)、が挙げられる。
柴胡疎肝湯(さいこそかんとう)は脳卒中後うつに有効な処方であり、その有用性は何世紀にもわたる臨床応用のみならず、実験的研究でも示されてきた。その作用機序の詳細はあきらかになっていない、
というおはなし。
感想:
脳卒中後うつに効く漢方薬ははじめて。
検索すると、日本のアマゾンにもあって、1回100円くらいの値段。