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2023年1月31日

嚥下障害対策 シェイカー vs チンタック

2023  1月  中国


嚥下障害は脳卒中患者の37-78%が経験するとされ、おおくは14日以内に自然消失するものの6ヶ月後でも少なからぬ割合が継続する。

そのリハビリテーションには、ヘッドリフトにより舌骨上筋を強化する「シェイカー運動」が一般的におこなわれている。

しかし仰向けに寝てヘッドリフトを維持するのは高齢患者には困難でもあり、改善策として Chin tuck against resistance(CTAR:チンタック)運動が開発された。

これは座位で顎の下にゴムボールをはさみ圧迫するものである。

そこで、CTARとシェイカー運動の効果をメタアナリシスでくらべてみたそうな。

2023年1月30日

くも膜下出血の「超早期手術」意味なかった

2023  1月  アメリカ


動脈瘤破裂のくも膜下出血患者にたいする最適な治療タイミングについてはいまだ議論の余地がある。

そこで、超早期の治療とそれ以降での治療での転帰をくらべてみたそうな。

2023年1月29日

重症くも膜下出血で後遺症がないわけ

2023  1月  スイス


重症くも膜下出血患者は、死亡率が高く、転帰も悪いと考えられている。

彼らへの生活の質QoLに関する臨床研究は少なく、データも乏しい。

そこで、重症くも膜下出血を生き延びた患者へのQoL調査をこころみたそうな。

2023年1月28日

失語症は「注意切り替え」が苦手

2023  1月  ロシア


これまでの研究で、失語症患者は健常者とくらべて「注意の切り替え」に障害があることが示されている。

しかし注意切替えが、課題や失語症のタイプ、病変部位などにより異なるかどうかについてはよくわかっていないので、くわしくしらべてみたそうな。

2023年1月27日

慢性期「砂浜」ウォーキングの効果

2023  1月  韓国


砂浜は表面が不安定であり、脳卒中患者の歩行能力に影響を与える可能性があるので、慢性期の脳卒中患者でランダム化比較試験をやってみたそうな。

2023年1月26日

「気分変動」は脳内出血の原因だった

2023  1月  中国


脳内出血には気分変動やうつ、不安などの精神的特性が関連するという指摘がある。

しかしその因果関係はわかっていないので、メンデルランダム化解析をつかってくわしくしらべてみたそうな。

2023年1月25日

日本人がん患者の脳卒中死亡率

2023  1月  日本


日本ではがんが死因のトップである。

糖尿病や喫煙などの因子が共通しているため、がん患者は脳卒中発症リスクが高いとする考え方がある。

これまでの研究では脳卒中の種類別の関連をしらべたものが少ないので、

がん診断後に脳梗塞、脳内出血、くも膜下出血で死亡するリスクをくわしくしらべてみたそうな。

2023年1月24日

若年脳梗塞の「生活の質」を決めるのは

2023  1月  チェコ共和国  


脳卒中患者の生活の質(QoL)の研究のおおくは高齢者集団を対象としたものである。

また、「若年」についての年齢定義にもおおきなゆらぎがある。

そこで、若年脳梗塞患者のQoL研究について、レビューをこころみたそうな。

2023年1月23日

「柴胡疎肝湯」が脳卒中後うつに効く

2022  12月  中国


脳卒中後のうつ(PSD)は3分の1以上の患者が経験するという。

抗うつ薬による治療では効果の得られない患者や副作用を起こす患者が高い割合で存在する。

中国伝統医学の 「柴胡疎肝湯」(さいこそかんとう:CHSG)はPSD治療におおきな利点があると考えられるので、レビューをこころみたそうな。

2023年1月22日

ボバースセラピーは麻痺上肢に効果あるの?

2022  12月  オーストラリア


1950年代に開発されたボバースセラピーは長年、脳卒中リハビリテーションの主流であった。

特殊な手技によって自発的な動きが促進されるとし、セラピストによる姿勢と体幹にフォーカスした感覚入力が重視されている。

ボバースセラピーによる麻痺上肢の改善効果は、いくつかのメタアナリシスで評価が低いので、

他のリハビリ法と介入用量(時間)をマッチさせた比較をするべく、あらためてメタアナリシスをこころみたそうな。

2023年1月21日

ラクナ梗塞の有病率

2022  12月  中国


ラクナ梗塞は、細動脈の異常によって引き起こされる脳梗塞で、症状の有無は問わない。

いっぱんに、その発症率は10万人あたり25-50人といわれている。

中国全土の住民を対象として、その有病率と分布、特徴をくわしくしらべてみたそうな。

2023年1月20日

nature.com:脳卒中後の喫煙と「認知症」

2022  12月  韓国


脳卒中患者の~80%が認知障害を経験する。

たとえ軽度の脳卒中であっても認知機能になんらかの影響があるという。

一般人の「喫煙」習慣が認知症発症リスクを上げるという報告はあるが、脳梗塞患者における喫煙習慣が認知症にどのように関連するかはデータが少ないので大規模にくわしくしらべてみたそうな。

2023年1月19日

こども脳卒中の視空間処理への影響

2023  1月  オーストリア


小児期の脳卒中はまれにしか発症しないため、その後の認知機能への影響はいまだ不明である。

こどもはおとなよりも回復すると思われがちだが、最近の研究では小児期の脳卒中は、注意、言語、処理速度など認知機能にひろく悪影響を与えることが示唆されている。

そこで、脳卒中の損傷脳半球が小児の視覚構成能力、視覚記憶におよぼす影響をくわしくしらべてみたそうな。

2023年1月18日

脳卒中後「復職率」の長期推移

2023  1月  デンマーク


これまで、脳卒中後の復職に関する研究は、規模が小さく、アンケートデータをもちい、脳卒中の種類を区別していないことがおおかったので、

全国規模でかつ、週ごとに更新される公金給付データをもちいて、脳卒中の種類ごとに患者の復職状況を長期にフォローしてみたそうな。

2023年1月17日

脳卒中後の「痛み」研究10年間

2023  1月  中国


脳卒中後「疼痛」は脳卒中経験者の30%にみられるとされ、急性期よりも亜急性期以降におおい。

その種類は、中枢性疼痛、複合性局所疼痛症候群、痙縮の痛み、肩の痛み、頭痛、などがある。

疼痛のある患者は生活の質が低く、うつ、睡眠障害、自殺率の上昇がみられるという。

そこで、脳卒中後疼痛に関する過去10年間の研究について、計量書誌学的な分析をこころみたそうな。

2023年1月16日

脳卒中ボクシングの体幹効果

2023  1月  タイ


脳卒中患者では体幹の安定性が低下し、転倒リスクの増加や社会参加の減少につながる。

さいきん、多発性硬化症やパーキンソン病などの神経疾患にボクシングトレーニングを取り入れてバランスや体幹パフォーマンスが向上したという報告がある。

脳卒中患者へのボクシングトレーニングの効果については研究がすくないのでくわしくしらべてみたそうな。

2023年1月15日

右脳卒中経験者の社会的認知力

2023  1月  スペイン


近年、脳損傷と社会的認知力(他者の感情を正しく認識し、自身の感情を管理する能力)の関係に関心がたかまっている。

脳卒中が社会的認知力に与える影響について、とくに右脳損傷との関連をくわしくしらべてみたそうな。

2023年1月14日

「歯周炎」は心原性脳梗塞の原因だった

2023  1月  中国


歯周炎は一般の有病率が高く、侵襲性歯周炎(AgP)と慢性歯周炎(CP)に分類される。

AgPは発症が早く進行率が高い重度歯周炎であり、CPは高齢者におおく85%の患者は5-6年進行しないことがある。

いくつかの研究で歯周炎と脳梗塞リスクとの関連が指摘されているが一貫した結論は得られていないので、

因果関係を探るべくメンデルランダム化解析をもちいて、脳梗塞の種類別に関連をくわしくしらべてみたそうな。

2023年1月13日

脳卒中後の色覚異常

2022  12月  デンマーク


脳性色覚異常は、脳損傷による後天的な色覚異常であり、いっぱんにはまれな疾患と考えられている。

色覚には両脳半球が関わるとされているが、症例のおおくは両側または右半球の病変である。

また、特定の色相の識別にのみ影響する先天性の色覚異常とは対照的に、脳性色覚異常はすべての色の知覚に影響すると考えられている。

これまでの研究のおおくは症例報告だったので、後大脳動脈域の脳卒中患者63人に限定して色覚異常の有無をくわしくしらべてみたそうな。

2023年1月12日

「緑茶」と脳卒中のメタアナリシス

2022  12月  中国


緑茶摂取と脳卒中リスクとの関連についての研究では、かならずしも一貫した結果が得られていないのでこれまでの研究のメタアナリシスをこころみたそうな。

2023年1月11日

脳卒中の「半盲」が治る多感覚トレーニング

2023  1月  アメリカ


脳卒中で視覚野が損傷すると、視野の半分が見えなくなる「半盲」よくおきる。

半盲は改善することのない障害と考えられている。

しかしネコをつかったさいきんの動物実験では、半盲域から空間位置の一致する視覚+聴覚の(多感覚)刺激を繰り返し与えることで、視覚反応性が改善することが示されている。

こんかい脳卒中で少なくとも8ヶ月間半盲状態にあった2人の男性患者を対象に、この多感覚刺激トレーニングを施してみたそうな。

2023年1月10日

脳卒中後にサルコペニアが増える理由

2023  1月  日本


「サルコペニア」は筋力、骨格筋量、身体機能、が低下した状態をさす。

その原因の1つとして脳卒中があり、脳卒中まえおよび脳卒中あとのサルコペニアはいずれも臨床転帰に悪影響を及ぼすと考えられる。

そこで、脳卒中前後でのサルコペニア有病率をあきらかにするべく、システマチックレビューをこころみたそうな。

2023年1月9日

血圧160/100以上の日本人はコーヒー2杯で逝く

2022  12月  日本


コーヒーや緑茶は脳卒中など心血管疾患による死亡リスクを下げるという報告があるいっぽう、カフェインによる急性の血圧上昇の可能性もある。

そこで、高血圧患者における習慣的なコーヒーや緑茶摂取と心血管疾患死亡リスクとの関連を日本人についてくわしくしらべてみたそうな。

2023年1月8日

人工知能AI「単純CTで早期の脳梗塞わかるます」

2023  1月  アメリカ


脳卒中での早期の梗塞コア体積の評価には、拡散強調MRI(DWI)もしくは造影CT灌流画像が必要になる。

造影剤を使わない単純CT画像の場合、読影専門医師でもその評価精度はDWIの97%にくらべて半分程度にしかおよばないという。

そこで、DWIを正解例として非造影CT上での早期梗塞の検出、描出、体積推定をおこなう深層学習AIモデルを開発し、その判別精度を読影専門医師とくらべてみたそうな。

2023年1月7日

ワルファリンで転ぶと脳出血になるの?

2023  1月  スロバキア


心房細動は脳梗塞の危険因子であるが、抗凝固療法でそのリスク低減ができる。

しかし高齢者にたいしては転倒後の頭蓋内出血の可能性を考慮して抗凝固薬を禁忌とする場合がすくなくない。

そこで、抗凝固療法の患者について、転倒の有無での出血の危険性と、転倒または自然に出血した場合での重症度をくわしくしらべてみたそうな。

2023年1月6日

治療に反応しないのに完全回復する脳梗塞患者

2023  1月  アメリカ


遅延神経改善(Delayed neurological improvement:DNI)は、脳梗塞の治療後に早期の神経学的回復が認められないにもかかわらず、およそ3ヶ月後にはほとんどもとどおりに改善している現象をいう。

このような患者の特徴についてはよくわかっていないので、これまでの研究のメタアナリシスをこころみたそうな。

2023年1月5日

魚由来と植物由来のn-3PUFAの脳梗塞予防効果

2023  1月  デンマーク


魚由来および植物由来のn-3(オメガ3)多価不飽和脂肪酸(PUFA)の摂取と、動脈硬化性の脳卒中など心血管疾患との関連をくわしくしらべてみたそうな。

2023年1月4日

電子タバコは脳卒中的にはヘロインなみ

2022  11月  アメリカ


若年成人の脳卒中は過去30年間増加傾向にある。

その原因として、糖尿病、高血圧、物質使用障害(substance use disorders :SUDs)の増加など複数の要因が考えられている。

「物質使用障害」は身体に重大な問題を経験しているにもかかわらずその使用をやめられない病的行動パターンをいう。

そこで、脳卒中患者における物質使用障害の割合をくわしくしらべてみたそうな。

2023年1月3日

脳卒中のあとの頻尿、尿失禁への対策

2022  12月  イラク


頻尿、切迫感、尿失禁などの排尿障害である「過活動膀胱」症状は、脳卒中やパーキンソン病、脊髄損傷、等の神経疾患患者におおくみられる。

これら神経疾患が原因の過活動膀胱にたいする治療法の有効性についてメタアナリシスをこころみたそうな。

2023年1月2日

心房細動に肥満はおおいが脳卒中にはなりにくい

2022  11月  中国


心房細動の有病率は成人の2-4%であり、「肥満」はその発症要因として認識されている。

いっぽうで、肥満を改善しても心房細動の予後には影響せず、むしろ良好にするという「肥満パラドックス」が報告されているので、中東地域の心房細動患者についてこれを検証してみたそうな。

2023年1月1日

脳梗塞からの回復にベストな体重は

2022  12月  韓国


これまでの研究では、脳梗塞の3ヶ月後にmRSスコア3以上に相当する「転帰不良」の患者割合は40%と報告されている。

肥満は脳梗塞発症の危険因子として確立されているいっぽう、転帰にたいしては好ましいとする報告もあって議論がつづいている。

そこで、ボディマス指数BMIと脳梗塞転帰との関連を性別もふくめてくわしくしらべてみたそうな。
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