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大量の飲酒が脳卒中リスクを高めることがわかっている。
少量の飲酒は脳卒中リスクを下げるとするいくつもの報告があるいっぽう、メンデルランダム化解析ではその効果は疑問視されている。
飲酒人口のほとんどは大量摂取ではなく、しかも地域や文化により異なる可能性もあることから、飲酒の影響を世界的にくわしくしらべてみたそうな。
32カ国142の病院が参加するINTERSTROKE研究では、飲酒量を週当たり低、中、高レベルまたは月に一度以上の大量飲酒、と分類し、脳卒中症例との関連を解析した。
次のことがわかった。
・12913の脳卒中例と12935の対照群のうち、25%が現在飲酒者で、17%が元飲酒者、53%は非飲酒者だった。
・現在飲酒者には、若年、男性、喫煙、活動的、高収入、がおおかった。
・現在飲酒者は脳内出血リスクが高く、脳梗塞リスクとの関連はなかった。
・一時的大量飲酒および習慣的な高レベル飲酒は脳梗塞と脳内出血のリスク上昇と関連していた。
・中レベルの飲酒は脳内出血リスクの上昇とのみ関連していた。
・低レベルの飲酒では西ヨーロッパや北米では脳卒中リスクが低下したがインドや南米では高くなった。
・ワインの少量摂取で脳内出血リスクは低下しなかった。
・一時的大量飲酒や習慣的高レベル飲酒の影響は非高血圧や現在喫煙者で顕著だった。
中レベル以上の飲酒は脳卒中リスクの上昇と関連していた。少量飲酒ではかならずしも脳卒中リスクは低下しなかった、
というおはなし。
感想:
とにかく「脳内出血」予防になることはなかったってこと。