元
伝統中国医学は副作用が少なく低コストというメリットがある。
脳卒中の予防やリハビリテーションに用いられることもおおく、膨大な研究論文があるものの、結論には一貫性がなくエビデンスの質もよくわかっていないので、
システマチックレビューによるエビデンスマップの作成をこころみたそうな。
2021年10月までの脳卒中リハビリテーションに関係する伝統中国医学の有効性についてのシステマチックレビューを検索した。
バブルプロットを用いて、臨床トピック、論文数、対象患者数、信頼度、有効性をグラフ化した。
次のようになった。
・95のシステマチックレビューが見つかったが、48に厳選した。
・4つのレビューは脳卒中後の認知機能についてで、残り44は運動機能についてのものだった。
・19種類の伝統中国医学の手法が含まれていた。(カットグッド、鍼灸、気功、蜂毒鍼、漢方薬、内功、電気鍼、眼鍼、火鍼、燻蒸、頭蓋鍼、太極拳、推拿、など)
・全体としてシステマチックレビューの質は低かった。
・ほとんどのレビューでは伝統中国医学の介入はリハビリテーションに有望であると結論づけていた。
・そのなかでも肩手症候群への鍼治療はとくに有望だった。
・しかし、いずれのレビューも確固とした結論は出せていなかった。
脳卒中リハビリテーションへの伝統中国医学の介入エビデンスマップを作成した。研究の量やテーマ、有効性、信頼度を視覚的に概観できる(下図)、
というおはなし。
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感想:
あれだけの人口と治療のながーい歴史があって、いまだエビデンスレベルがLowってことは、その実力は推して知るべしか。