元
世界人口の少なくとも5.7%は標高1500m以上の高地に住んでいる。
しかし高地と脳卒中の関連についての研究のおおくは急性暴露による事例報告がおおく、長期の影響については限られている。
たとえば高地での長期生活は、低酸素による赤血球の増加が凝固バランスを崩し血栓性脳梗塞の発症リスクを上げるという報告がある。
さらなる解明のために、これまでの利用可能な文献情報のレビューをこころみたそうな。
1960-2021年までの高地への28日以上の暴露と虚血性脳卒中に関する文献を厳選した。
次のことがわかった。
・キーワード検索にかかった1890件の文献抄録うち、204件の全文を取得して、最終的に17件に絞り込んだ。
・このうち10件の研究では、高地での生活が脳卒中のリスク上昇と関連する可能性を明確に示唆し、
・他の5件の研究では高地生活が脳卒中の保護因子として作用する可能性について述べ、
・結局、3500m以上の長期暴露により、とくに45歳未満の若年者で脳卒中が発生しやすいと考えられるいっぽう、
・1500-3500mでの生活の場合、低酸素への適応により脳灌流が改善し、脳卒中の予防効果が見られると考えられる、
というおはなし。
感想:
2000mくらいのところに住むのがいいみたい。