元
頸部の動脈解離(sCeAD)の症状は、血管壁にできた血腫による局所症状から二次的な脳虚血まで考えられる。
とくに頭部、頸部の疼痛はもっとも頻度の高い局所症状である。
しかしこの痛みの臨床パターンに関する報告は少ないのでくわしくしらべてみたそうな。
MRIで頸部の動脈解離が確認された患者記録を解析した。
次のことがわかった。
・患者279人が対象となり、このうち80.6%で頭頸部痛が主症状であった。
・すべての患者が解離動脈と同側の痛みで、解離部以外に66.5%で頸部に広く及んでいた。
・頭痛の既往がある者のうち、75.4%が新たな質の痛みであるとしていた。
・痛みの強さの報告は10段階評価で中央値5であり、雷鳴頭痛は5.5%のみだった。
・すべての患者で痛みは中央値13.5日以内に完全に消えた。
・椎骨動脈解離は頸動脈解離よりも痛みが続く時間が長かった。
頸部動脈の解離による痛みは同側に現れ、経験したことのない引きつり性の痛みが頸部に広く及ぶ。長くても2週間ほどで痛みは完全に消える、
というおはなし。
感想:
この数日間、首の左側から肩にかけてとても痛くて、寝違えたって感じではなくて。
ときどき頭も刺すように痛くて、まさにはじめて経験する痛みで、夜中に何度も目が覚めるほどで、いよいよ人生おわりか、、、と思っていたところでこの報告がきた。
書いてあることがいちいちあてはまる。
ひさしぶりに無理な姿勢で腕立て伏せをがんばったことが解離のきっかけになったかも、という心当たりはある。
追記:3月28日
本日、痛みがまったくない状態が24時間続いた。
なるほど2週間ていどで解決したことになる。