元2021 7月 ドイツ
・52歳男性は、コロナウイルス感染症の軽い肺炎から自宅療養で5日前に回復した。・そしてPCR検査のために鼻から綿棒の口腔咽頭ぬぐいがおこなわれたところ、頭部が激しくのけぞり急な首の痛みを訴えた。・その30分後に意思疎通できない状態の彼が家族に発見され救急搬送された。・右半身麻痺と失語症が認められ、・発症から60分後に血栓溶解療法が施された。・その後MRIで左脳に脳梗塞を認め、左内頚動脈の解離も確認された。・患者には脳卒中の家族歴もなく血管危険因子もなかった。・抗血小板療法をつづけて、3ヶ月後には後遺症なく退院できた。
・コロナウイルス感染症による全身性炎症が血管壁の脆弱性を高め、組織への軽い外傷によって解離に至った、と考えられた。