元
中年期の高血圧は認知症リスクの上昇と関連しているが、高齢になるとこの関連は消失するという。
認知症になるリスクがもっとも小さくなる血圧についてはあきらかになっていない。
そこで、収縮期血圧と認知症リスクがU字型の関連を示すのか、年齢によっても異なるのか、をくわしくしらべてみたそうな。
1987年以降のヨーロッパの研究で、
個人の血圧情報とフォロー期間中の認知症の発症がわかっている研究を厳選して関連を解析した。
次のことがわかった。
・被験者17286人を含む7つの研究を対象とした。平均年齢は74.5、60%が女性だった。
・全体として、認知症リスクは収縮期血圧が高いほど小さく、185mmHgあたりのときに最もリスクが小さいと考えられた。
・高齢になるとU字型関連があきらかになり、たとえば75歳以上では収縮期血圧が158-170mmHgのときに認知症リスクがもっとも小さかった。
・死亡率についてははっきりとしたU字型の関連があり、160mmHgのときもっとも小さかった。
・このU字型の認知症リスクの関連は、60-70歳では134mmHgでもっともリスクが小さく、年齢が70歳から95歳に高くなるとリスク最低の血圧は155mmHgから166mmHgに増えた。
・拡張期血圧と認知症リスクについてはやや不明瞭な関連だった。
認知症リスクは血圧が高いほど小さかった。収縮期血圧とのU字型の関連は高齢者で顕著だった、
というおはなし。
感想:
上のグラフみると、認知症も死亡のリスクも血圧が120を下回る域ではメッチャ大きい!
年取ったら血圧が高いのはあたりまえ、若い人なみに下げるとかえってヤバいよ、ってこと。