元
脳動脈瘤の破裂にかんしては環境要因が重要と考えられる。
環境要因の1つである腸内細菌叢との関係はあきらかになっていない。
そこで、未破裂脳動脈瘤患者(UIA)と破裂脳動脈瘤患者(RA)の腸内細菌組成を比較して、脳動脈瘤の破裂と関係の深い細菌をしらべてみたそうな。
2019-2020年 日本の多施設での研究データを使用した。
発症後間もないUIAおよびRA患者の糞便サンプルを採取した。
彼らの腸内細菌叢を16S rRNAシークエンスで組成解析した。
次のことがわかった。
・UIAとRA間で、年齢、性別、高血圧、脂質異常、糖尿病、肥満、喫煙などの特徴に違いはなかった。
・各サンプル内での細菌組成の多様性に差はなかったが、サンプル間での多様性に有意な差が認められた。
・RA群にカンピロバクター占める割合がUIA群よりもおおきかった。
・UIA群とRA群は分類学的にも有意に異なる細菌組成をしめした。
・とくに、病原性を示すカンピロバクター属の細菌Campylobacter UreolyticusがRA群に有意におおいことがわかった。
脳動脈瘤が未破裂および破裂した患者の腸内細菌叢の組成はあきらかに異なっており、カンピロバクターが破裂と関連している可能性がある、
というおはなし。
感想:
腸内細菌はたいせつ。
この研究↓も日本人なんよ。