元
患者が病院に到着してから治療にかかるまでの時間は短くなっている。
そのため脳梗塞を疑う患者のなかに類似症状者が紛れ込む可能性も高くなっている。
彼らの頻度、病因、転帰について包括的なレビューをこころみたそうな。
脳梗塞およびその類似症状と血栓溶解療法に関係する論文を検索 厳選した。
次のことがわかった。
・彼らの病因と頻度は、末梢性めまい23.2%、中毒症状13.2%、けいれん発作13%、機能障害9.7%、片頭痛7.8%、の順だった。
・脳梗塞類似症状では血管危険因子が少なく、年齢が若く、女性がおおく、血圧は正常、ほとんどは症状が軽かった。
・血栓溶解治療を受けた割合は、脳梗塞患者の61.7%に対し、類似症状患者では26.3%だった。
・血栓溶解療法にともなう脳出血は、脳梗塞患者の9.4%に対し、類似症状患者では0.7%に起きていた。また死亡したケースはそれぞれ、11.3%と1.9%だった。
・転帰良好(mRS0-1)患者は、脳梗塞の41.8%に対し、類似症状の68.9%だった。
・類似症状を特定するための特別な方法は存在していなかった。
・MRIでの拡散強調画像やパーフュージョン画像が類似症状の鑑別に役立つ可能性がある。
脳梗塞類似症状の主な病因は、めまい、中毒、片頭痛で、若い女性におおい。彼らの3分の1は血栓溶解療法の薬を打たれてしまっているが、転帰は良い、
というおはなし。
感想:
いっぱんに、めまいで来院した患者のうち、脳卒中は3-5%しか含まれないという。
だから数え方によっては半分くらいが類似症状になりうる。
しかし症状がかるくても本物の脳梗塞が含まれているから雑に扱うこともできない。
類似症状患者に血栓溶解療法をやっても大丈夫と言いたいみたいだけど、
血栓溶解療法に適した患者ですらこの↓ありさま、、、