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コロナワクチンの接種後に、ワクチン誘発性の血栓症および血小板減少症(VITT)が生じることがある。
このVITTはまれに脳静脈洞血栓症を起こすことがあり、患者は脳死に至り臓器提供者となる可能性がある。
そこで、ワクチン接種後にVITTで脳死になり臓器提供がおこなわれたヨーロッパでの事例について、くわしくしらべてみたそうな。
2021年3月1日から6月1日までに、欧州臓器移植財団に報告されたすべてのドナーについてワクチン接種の有無を確認し、
VITTに関連する死因事例を抽出した。
次のことがわかった。
・この3ヶ月間に511人の死亡ドナーが報告された。
・60人(11.7%)の患者で少なくとも1回のワクチン接種が行われた。55%がファイザー、5%がモデルナ、1.7%がシノファーム、26.7%がアストラゼネカまたはヤンセンのワクチンだった。
・VITTが死因に関係するドナーが6人確認された。
・これは死因の近い280例のうちの2.1%に相当した。
・これら6人のドナーはすべて入院14日まえにワクチン接種を受けていた。
・彼らの平均年齢は48歳で女性は50%だった。そして17人のレシピエントに計20個の臓器が提供された。
・43日後、レシピエントは全員生存しており、20個のうち19個の臓器は良好に機能していた。
・2人のレシピエントで血栓症が発生したが回復した。1人は腎臓で、もう1人は移植した肝臓が壊死したため再移植になった。
・ワクチン接種情報が体系的に報告されていないため、今回の分析結果は過小評価されている可能性がある。