元
小児の脳動脈瘤はまれである。
過去15年間におこなわれた大規模な調査でも、平均して39人の患者しか報告がない。
そこで、1991-2021年の小児脳動脈瘤の経験を、同時期の成人例と比較してみたそうな。
次のことがわかった。
・30年間に入院した4500人の5150個の脳動脈瘤のうち、47人53個が18歳以下のものだった。
・そして小児の53.2%、成人の36.4%がくも膜下出血を呈していた。
・小児の脳動脈瘤は男性に有意におおく、25mm以上の巨大なものがおおく、ほとんどが中大脳動脈に存在していた。
・平均66ヶ月のフォロー後、小児患者の85.1%はmRSスコア2以下のほとんど障害がない状態だった。
・さらに、小児患者の死亡率は10.6%で、死亡した5人すべてはくも膜下出血だった。
・治療した脳動脈瘤の再破裂率は、コイリング群では6.7%だったが、クリッピング群では0%だった。
・5.5年間に小児には新規の脳動脈瘤は発生しなかった。
小児の脳動脈瘤は、性別、症状、部位、大きさ、転帰、の点で成人のそれとおおきく異なっていた。治療にはクリッピングが望ましいと考えられる、
というおはなし。
感想:
タバコさえなければ、成人でも男性におおいのかもね。