元
いっぱんに身体障害者の生活の質は低いと思われがちであるが、おおくの脳卒中経験者が自身の生活の質や健康状態を良好であると評価している。
このように、見た目の障害レベルと生活の質や健康に関する本人評価とのあいだのあきらかな乖離は「障害パラドックス」と呼ばれている。
このパラドックスの背景を探るべく、脳卒中経験者に面談してくわしくしらべてみたそうな。
イギリスのクリニックに通う発症後4-6ヶ月の脳卒中経験者のうち、
健康状態の自己評価と障害レベルが一致していない人15人を抽出した。
内訳は、かなりの身体障害があるにもかかわらず健康状態が「優れている」または「良好である」と報告している8人と、
障害がほとんどないにもかかわらず「まあまあである」または「不良である」と報告している7人を相互に比較した。
また、自己評価の健康状態と障害レベルが一致している13人の脳卒中経験者を対照群とした。
次のことがわかった。
・インタビュー内容を、ボディ、マインド、スピリット、環境、にわけることができた。
ボディ:自分の身体に対する自立感とコントロール能力を持ち、リハビリや生活習慣の改善に力を注ぎ、症状をほとんど報告しなかった。
マインド:回復に向けての前向きな気持ちや楽観的な考えを持っていた。
スピリット:脳卒中に意味を見出し、日々の感謝の気持ちと、障害の受容、精神的な展望を示した。
環境:家族や医療従事者からのサポートを認識していた。
スピリット:脳卒中体験についてなんの意味も感じず、障害を受け入れようとしていなかった。
脳卒中経験者は障害があるからといって健康状態が悪いわけではなかった。重い障害に直面しながらも自己評価の高い健康状態を維持している者は、今後のケアを改善するうえでのモデルとして参考になりそうである、
というおはなし。
感想:
周りがよろこぶから強がっているだけかもしれんし。
ちょっと不満を口にしただけでネガティブ扱いしないでほしいよ。