元
音楽が心拍数や血圧に影響することがわかっている。また、音楽療法により聴覚野、運動野、海馬を活性化できるとする報告もある。
さらに音楽療法は脳卒中後の言語障害、運動障害、認知 気分障害に良い影響を与えると考えられている。
しかし、その最適な用量とメカニズムについてはよくわかっていないので、動物実験でくわしくしらべてみたそうな。
ラットを一時間だけ脳虚血にして、その後 再灌流した。
偽(sham)の虚血手術群にくわえて、
これらラットを、
虚血再灌流のみ(MCAO)群、
1日 1時間x 2週間の音楽曝露群、
1日12時間x2週間の音楽曝露群、
1日12時間x2週間の8倍速 逆再生の音楽曝露群(AM)、
1日12時間x3週間の音楽曝露群、
にわけた。
次のようになった。
・12時間曝露群で運動機能が有意に改善したが、1時間群と8倍速逆再生群では改善はみられなかった。
・12時間曝露群と1時間曝露群では損傷脳半球での脳由来神経栄養因子(BDNF)とグリア線維酸性タンパク質(GFAP)のレベルが高かった。
・神経細胞とそれらに固有のニッスル小体は、12時間曝露群におおかった。
・梗塞境界部組織にBDNFとGFAPがおおく蓄積していた。
・12時間曝露を3週間継続した群では、2週間の群よりも長い神経シナプスとはっきりとした細胞間結合がみられた。
音楽療法は脳卒中後の運動機能を改善し、長期的には神経組織の修復を促す可能性がある。これらのメカニズムは、運動皮質でのBDNFとGFAPの分泌促進にあると考えられた、
というおはなし。
感想:
ひたすら音楽流しておくだけだから、どんどん試してみればいいんだよ。