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コロナウイルス感染症COVID-19パンデミックで用いられることになったワクチンによる血栓性の血小板減少症は、まったく予期されていなかった。
このまれな副作用の病態、症状、診断、治療についてこれまでの報告のレビューをこころみたそうな。
2020年3月から2021年4月の関係する論文を検索した。
次のことがわかった。
・ワクチンによる免疫性血栓性の血小板減少症は、脳静脈洞血栓症や脾静脈血栓症として現れることがおおいが、
・ときに通常の動脈性の脳梗塞や肺塞栓症、深部静脈血栓症としても現れる。
・しばしば重度の血小板減少症を伴い、ワクチン接種後5-30日で臨床的にあきらかになる。
・そしてほとんどの患者が全身性の血管内凝固症候群を発症する。
・これらは、抗血小板第4因子が形成された結果であり、臨床的にはヘパリンによる血小板減少症と似ている。
・ワクチン接種後5-30日での血栓症や出血、血小板減少症、D-ダイマーの上昇は、治療が必要であり免疫グロブリンの静注や抗凝固薬が勧められる。
ワクチン接種後、持続的な頭痛や神経症状、腹痛、呼吸困難、四肢の痛み、腫れなどを呈した場合、まず血小板数とD-ダイマーの測定が必要である、
というおはなし。
感想:
病気のことをツイッターでつぶやく人のいかに少ないかをひごろ実感しているので、その潜在的な人数は震え上がるレベル。
字数がすくないせいか、飼っている金魚や犬が死んだかのような簡潔な報告がおおく目を疑う。