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急性脳梗塞の治療には発症からの時間が短いことが重要である。
COVID-19パンデミックにより実施されているソーシャルディスタンス、検疫、病原体検査などの予防戦略が、急性脳梗塞の治療に及ぼす影響をくわしくしらべてみたそうな。
中国の2病院でのCOVID-19パンデミック前後での患者記録を解析した。
次のことがわかった。
・対象患者は252人、このうち60.7%がパンデミックまえ、39.3%がパンデミック後の登録だった。
・発症から病院までの時間(onset-to-door time)は、パンデミック前は202分、パンデミック後は317分だった。
・入院から治療までの時間(door-to-needle time)は、パンデミック前は50分、パンデミック後は65分だった。
・血栓溶解療法を受けた患者の割合は 20.1%→15.4% でパンデミック後に有意に減少した。
・田舎住まい、軽い症状、救急車を使わない場合が、パンデミック後の治療の遅れと関連していた。
COVID-19パンデミックは急性脳梗塞治療に影響した。治療までの院内、院外での時間は増加し、血栓溶解療法のタイムウィンドウ4.5時間に間に合う患者の割合は減少した、
というおはなし。
感想:
脳卒中で病院にゆくメリットは、診断がつくことで堂々と仕事を休める、入院中ちやほやされる、傷病手当金などの社会保障を利用できる、といった点にある。
しかし「急いで」病院へゆくメリットはあまりないような気がするなぁ、、、