元
小児の脳動脈瘤はまれであり、全体の5%以下という。
そのため、疫学的な理解が十分でないうえに、症状、おおきさ、位置が成人と異なる。
治療戦略も特殊になると考えられる。
そこで、ノルマンディーにある2つの大学病院での脳動脈瘤治療を受けた小児の特徴、治療、転帰についてくわしくしらべてみたそうな。
2001-2018年の18歳未満で脳動脈瘤治療を受けた患者18人の記録を解析した。
次のことがわかった。
・患者18人の平均年齢は12.6歳、男性が女性の2.3倍で、合計21個の瘤だった。
・4つの巨大瘤を含む脳動脈瘤の平均サイズは13.6mmであり、ほとんどが前方循環域にあった。
・発症時は、くも膜下出血関連の症状が13人、巨大動脈瘤の4人は頭痛、無症状が1人だった。
・破裂瘤の13人のうち、6人は術前状態が悪くH&Hグレード4以上だった。
・治療方法は、コイル塞栓術が9人で、開頭手術の9人うち2人は紡錘状動脈瘤のバイパス手術だった。
・合併症は塞栓術と開頭手術で同様だったが、塞栓術群の2例で瘤内への再開通が起きた。
・1年後のフォローでは、14人がGlasgow outcomes scaleスコア4を超える良好な状態で、1人が死亡していた。
・3人の患者で別の瘤が見つかり、初回と同じ方法で治療された。
小児の頭蓋内動脈瘤は成人の場合とはことなり、男性におおく、巨大瘤が高頻度で、内頚動脈分岐部に発生していた。半数の患者には開頭手術が勧められていた、
というおはなし。
感想:
なぜ男子におおいのか?
成人のくも膜下出血は女性がおおい。