元
エイリアンハンドシンドローム(AHS)は、患者が片方の手を意識的に動かしているように見えるものの、じつはまったく意図した動きではないという珍しい神経疾患である。
このような異常な動きは患者にとってつらいものであり、しかも確立された有効な治療法もない。
今回、前頭葉の脳梗塞の直後にAHSを発症した61歳の男性患者がいたそうな。
次のことがわかった。
・患者は知らずしらずのうちに右手で物をつかみ、握った手を自発的に解放することができなかった。
・通常のPT、OT、STのリハビリ訓練のほか、AHSへの代償戦略として両手での課題学習を行った。
・このほかに、左右の手にコントラストの大きくことなる、たとえば黒と白または明るい色をつけて、注意をいっぽうの側へと誘導した。
・また、エイリアンハンド側にキューブを掴ませておいて、もう一方の手を集中的に訓練した。
・これらの12週間のリハビリの後、FIMスコアは 36/126→79/126 へと改善した。
エイリアンハンドシンドロームの治療法に関するエビデンスは乏しい。しかし多面的な訓練と患者教育により症状を改善できる可能性がある、
というおはなし。
感想:
ほんとうにエイリアンに操られている可能性はないのかね?