元
不健康なライフスタイルは脳梗塞やTIA患者に一般的である。
それゆえ、健康に関連した行動への変容たとえば、定期的な運動、ヘルシーな食事、禁煙、飲みすぎない、などが再発予防に有効であると考えられている。
しかしおおくの場合それらは困難である。
そこで、健康関連の行動変容、その持続に対する患者の視点をくわしくしらべてみたそうな。
さいきん脳梗塞またはTIAを発症した患者18人について、
防護動機理論(protection motivation theory)にもとずく面談を行い、
その内容を解析した。
防護動機理論は、脅威(Threat)と対処(Coping)との関係で防護する動機が生まれ、行動変容につながるとする考え方である。
次のことがわかった。
・患者は自分自身の健康関連行動をじゅうぶんに評価できていないようだった。
・半数以上の患者は自分のライフスタイルに満足しており、行動変容の緊急性を感じていなかった。
・「自己効力感」が行動変容の妨げや促進になりうるという意味でもっとも重要な対処因子だった。
・脅威としての「再発の恐怖」は、半数の患者が行動変容を促す因子として挙げていた。
・ほとんどの患者は健康行動を変えるための支援を必要としていないか、あるいはすでに支援を受けていた。
・患者は、健康的なライフスタイルを維持するために必要なものとして、知識、ガイドライン、社会的支援を挙げていた。
脳梗塞やTIAの患者は健康関連のライフスタイルを変えようとする意思が高くなかった。自分自身の健康行動が十分に理解できていないようだった、
というおはなし。
感想:
脳卒中になるようなひとは「自らの生活を自制できない自堕落な愚か者で自業自得である」とみなされる風潮を感じる。
くやしいので自己効力感をマックスにして、生き方を変えず最後まで貫きたいものだ。