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コロナウイルス感染症(COVID-19)のなかでの脳卒中は、より重篤な呼吸器症状と高い死亡率との関連が示されている。しかし、高齢者集団での報告は少ない。
そこで、COVID-19で入院した高齢患者での急性脳卒中の発生率、特徴、予後をくわしくしらべてみたそうな。
COVID-19で入院した高齢患者265人の記録を対象にした。
彼らのうち、入院中に脳卒中を発症した群とそれ以外の群に分け、リスク因子について比較した。
次のことがわかった。
・11人が脳梗塞または脳出血になった。これらの発生率は4.15%だった。
・その72.7%はCOVID-19急性期のケア中に起きていた。
・脳卒中症状は81.8%が意識状態の変化またはせん妄を呈し、次いで45.5%に局所神経症状が認められた。
・脳梗塞の88.8%は左右一方に起き、55.5%は中大脳動脈域だった。
・現在喫煙だと脳卒中リスク7倍、脳卒中歴があると脳卒中リスク5倍だった。
・ボディマス指数(BMI)が1ポイント増えるごとに脳卒中リスクは14%低下した。
・院内死亡率と介護施設入所率は両群で有意な差はなかった。
COVID-19で入院中の高齢者の脳卒中リスクは、現在喫煙、脳卒中歴、低BMIと関連していた。ただし短期死亡率や施設入所率には影響しなかった、
というおはなし。
感想:
上のグラフおもしろい。
COVID-19患者のうち、脳卒中のBMI分布は太っているほど少ない。