元
SARS-CoV-2感染者が中枢神経系の症状を示すことがある。
しかし脳出血との関連についての報告は少ない。
そこで、新型コロナウイルス疾患COVID-19とくも膜下出血との関連が疑われる症例をあつめてみたそうな。
2020年3月24日から5月22日までのブラジル総合神経センターでのCOVID-19患者のくも膜下出血事例4つについて解析した。
次のことがわかった。
・4人の年齢中央値は55.25歳、SARS-CoV-2感染発症から平均8.75日でくも膜下出血になった。
・COVID-19関連の肺炎は4例中3例で重症化した。
・くも膜下出血の重症度はFisher グレードⅢ-Ⅳだった。
・4例中3例にアンギオグラフィーが施行されたが、動脈瘤が確認できたのは1例のみだった。
・炎症性検査はすべての症例で高く、CRP(平均38mg/dl)やDダイマー(平均2336μg/L)も高かった。
・1例は死亡し、2例はmRS4の重度神経症状が残り、残り1例は軽い障害がのこった。
COVID-19との関連が疑われるくも膜下出血が4例みつかったが、ほとんどの転帰は悪かった、
というおはなし。
感想:
サイトカインストームで全身性の炎症が高まり血管が傷つく。さらにタンパク質分解酵素がなんだかんだでどうのこうのして血管壁のコラーゲンが破壊されて動脈瘤もないのに血が漏れるという。