元
心房細動患者のBMI(ボディマス指数)が臨床転帰に及ぼす影響についてはよくわかっていない。
そこで、とくにアジア人の経口抗凝固薬を投与されている患者でくわしくしらべてみたそうな。
2015-2017年の韓国の国民健康保険データベースからBMI情報のある心房細動で経口抗凝固薬の新規使用患者を抽出した。
彼らの、脳梗塞、脳出血、消化管出血入院、大出血、総死亡、とBMIとの関連を解析した。
次のことがわかった。
・すべての患者43173人のBMIカテゴリー別分布は、低体重(BMI18.5未満)が3%、正常(18.5~23未満)が28%、過体重(23~25未満)が24%、肥満I(25~30未満)が39%、肥満II(BMI30以上)が6%であった。
・BMIが5ポイント高くなるごとに脳梗塞リスクは0.89倍、消化管出血はリスクは0.78倍、大出血リスク0.79倍、総死亡リスク0.65倍に下がった。頭蓋内出血に有意な低下はなかった。
・非ビタミンK拮抗タイプの抗凝固薬とワルファリンの効果はBMIによらずほぼ同じだった。
心房細動患者はBMIが高いほど脳梗塞、大出血、死亡リスクが低下した。低体重群は死亡リスクが高かった、
というおはなし。
感想:
現場ではたぶん体重も見ずに同じ量を処方してるんじゃないかな。
太っているほど血が多いから薬が薄まって出血しにくい。逆にヤセが抗凝固薬飲むとやばい。