元
コロナウイルス疾患2019(COVID-19)にかかっている脳梗塞患者の転帰についての研究は、いずれもサンプルサイズが小さいものばかりだったので 大規模にしらべてみたそうな。
アメリカ全土の病院の2020年4月-7月までに退院した脳梗塞患者について、COVID-19の有無で分類し、
2019年の記録と比較したところ、
次のことがわかった。
・46州312病院でのCOVID-19を有する脳梗塞患者2086例と、前年の脳梗塞のみの対照群166586例の記録を解析した。
・COVID-19脳梗塞の患者は、高血圧や脂質異常、喫煙者である可能性が「低い」 いっぽう、
・男性、若年者、糖尿病、肥満、急性腎不全、急性冠症候群、静脈血栓塞栓症、挿管、脳内出血、くも膜下出血、である可能性が高かった。
・黒人とヒスパニックの割合は、対照群ではそれぞれ 21.7% 7.4%であったが、COVID-19脳梗塞では33.7% 18.5%と有意に高かった。
・COVID-19脳梗塞は対照群とくらべ、血栓溶解療法(1.8% vs 5.6%)や血栓除去術(4.4% vs. 6.7%)を受ける可能性が低く、退院時の回復良好率(33.9% vs. 66.4%)も低く、
・さらに死亡率(30.4% vs. 6.5%)はあきらかに高かった。
・対照群から通常の肺炎症状のある脳梗塞患者に限定して比較しても、COVID-19脳梗塞の死亡リスクは有意に高く、回復良好可能性も低かった。
COVID-19を有する脳梗塞患者は、男性、若年者、黒人またはヒスパニックである可能性が有意に高く、死亡率もあきらかに高かった、
というおはなし。
感想:
6割弱がおとこなんだって。