元
ストレスが脳卒中の引き金になることが報告されている。愛する人の死は非常におおきなストレスになる可能性がある。
しかしこれまでの研究では、死別が脳卒中リスクと関連しているかどうかについて相反する知見が得られている。これはおそらく脳梗塞と脳内出血の区別が不十分であるためと考えられる。
そこで、全国レベルの高品質データベースを用いて死別と脳梗塞および脳内出血との関連をくわしくしらべてみたそうな。
2002-2016年に死別を経験したデンマーク人および年齢 性別の一致する同居状態にある対照群を抽出して5年間フォローしたところ、
次のことがわかった。
・278758人がパートナーとの死別を経験した。その後5年間に7684人が脳梗塞、1139人が脳内出血になった。
・死別なしの対照群にくらべ、死別群の脳梗塞リスクは1.11倍、脳内出血リスクは1.13倍だった。
・脳内出血に限ると死別から30日以内での関連が強く、とくに女性でそのリスクは1.99倍だった。
・30日間の累積の発生率は脳梗塞で死別群1000人あたり0.73人、非死別群は0.63人、
・脳内出血では死別群1000人あたり0.13人、非死別群0.08人だった。
パートナーとの死別を経験すると脳梗塞や脳内出血のリスクが増加した。とくに短期での脳内出血で顕著だった、
というおはなし。
感想:
予想より影響が小さい。
きっとパートナーの死で気持ちが救われるひとがかなりいて、相殺されているんだとおもう。