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コロナウイルス感染症2019(COVID-19)のアウトブレイクによる壊滅的被害を世界が目の当たりにする中、COVID-19に関する文献も増えてきている。
COVID-19の合併症としての脳卒中の報告も増加している。しかし、これらデータの系統的な評価は行われていない。
そこで、脳卒中とCOVID-19に関連した現在利用可能な疫学的、臨床的、検査データのシステマティックレビューとメタアナリシスをこころみたそうな。
2020年6月4日までのCOVID-19に関する研究を厳選して、データを統合 再解析したところ、
次のことがわかった。
・システマティックレビューには28の研究が、メタアナリシスには7の研究が含まれた。
・COVID-19患者における脳卒中の頻度は1.1%だった。
・COVID-19患者の脳卒中頻度は低いものの、彼らはCOVID-19のみよりも感染症がより重症化し、高死亡率(46.7%)で予後不良だった。
・COVID-19患者のおおくは脳卒中と共通のリスク因子を有していた。
・主幹動脈閉塞による前方循環系の梗塞が半数以上を占め、複数領域にわたり発生していることから全身性の血栓塞栓症と考えられた。
・D-ダイマー、C反応性蛋白、フェリチン、乳酸脱水素酵素、トロポニン、赤血球沈降速度、フィブリノーゲンのレベル増加および抗リン脂質抗体陽性も認められた。
COVID-19患者での脳卒中の発症はまれであったが、主幹動脈の閉塞を引き起こし、血栓炎症性の血管像を示していた、
というおはなし。
感想:
逆に脳卒中歴があってCOVID-19になると↓。