元
初回脳梗塞やTIAの患者が再入院してくることはよくある。
いくつかのリスク因子があきらかになっているが、それらのおおくは単一施設の短期間の調査によるものである。
そこで、住民ベースの大規模データをもちいて、発症から1年間の再入院/死亡 の頻度と関連因子をくわしくしらべてみたそうな。
2009-2011にポルトガル北部地域の住民23万人あまりを対象としたACIN2調査の記録を用いた。
初回脳卒中(脳梗塞、脳出血)とその後1年間の再入院、死亡率に関する情報を抽出した。
次のことがわかった。
・初回脳卒中で退院できた患者389人のうち1年内の再入院/死亡 は120人(31.6%)で起きた。
・脳梗塞の31.2%、脳内出血の33.5%で1年内の再入院/死亡 がおきていた。
・再入院のおもな原因は感染症と脳血管、心血管疾患であった。
・再入院のうち65.3%は潜在的に(Potentially)回避可能なものだった。
・さらにこの65.3%のうちの71.2%は入院時にあった状態の継続もしくは再発で、じゅうぶんに回避可能と考えられるものだった。
・男性、高齢、低自立度、長期入院、が再入院/死亡 の独立因子だった。
初回脳卒中生存者のほぼ3分の1が1年以内に再入院または死亡していた。これは脳梗塞と脳内出血でも同様だった。再入院の半数以上は予測し回避可能と考えられた、
というおはなし。
感想:
儲かる商売の基本はリピーター顧客を作ること。病院経営にも似た側面がある。
さいきんはコロナで客足が遠のき、収益の減った病院がおおいという。
実力ある人気病院にゆかないと、再入院前提の治療を施されてしまうよ。