元
脳卒中後のうつ(PSD:Post-stroke depression)は一般的であり、うつを伴わない脳卒中にくらべて死亡率の上昇、回復の遅れ、認知機能の低下、生活の質の低下と関連する。
そこで、PSDのリスク因子、病態生理、評価、予防、治療について包括的かつ臨床的に有用なレビューをおこなってみたそうな。
エビデンスの強そうな論文を厳選し、ナラティブレビューを試みた。
次のことがわかった。
・124の論文をレビューした。35%は2016年以前で、65%はそれ以降のものだった。
・PSDの発症率は18-33%と幅があるが、診断や治療が行われないことがおおい。
・PSDのリスク因子として、女性、精神疾患の既往、広範または複数箇所の脳損傷、前頭部または基底核の損傷、過去1年内の脳卒中、社会支援の不足、顕著な障害、があげられた。
・PSDの病態生理は多因子性で、モノアミンレベルの低下、神経栄養応答の異常、視床下部-下垂体-副腎軸の調節障害をともなう炎症の亢進、およびグルタミン酸介在性興奮毒性が関与している可能性が高い。
・PSDに対する予防的介入のエビデンスには一貫性がない。
・PSDに対する最良の治療法は、薬理学的、心理社会的、およびrTMSなど脳卒中にフォーカスした介入の組み合わせである、
というおはなし。
感想:
多因子性とはいうけれど、
ようするによくわかんないってことなんだとおもう。