元
若年~中年にかけての 収縮期血圧だけが高い(収縮期血圧が140mmHg以上で拡張期血圧は90mmHg未満)孤立性の収縮期高血圧(ISH:isolated systolic hypertension)の予後についてはいまだよくわかっていない。
そこで、30-49歳のISHと脳卒中など心血管疾患リスクとの関連をくわしくしらべてみたそうな。
日本人を対象とした、1980-2009の NIPPON DATA80 の調査から降圧薬の服用のない4776人について、
血圧ごとに分類し、その後の心血管疾患との関連を解析したところ、
次のことがわかった。
・ISH(孤立性の収縮期高血圧)は8.1%に認められた。
・29年間のフォロー中に115人が心血管疾患で死亡した。このうち49人は脳卒中だった。
・標準血圧である120/80未満にくらべ、ISHは心血管疾患死亡リスクが4.10倍高かった。
・孤立性の拡張期高血圧や 収縮期も拡張期も高血圧の場合も、ISHと同程度に心血管疾患死亡リスクが高かった。
・ISHは冠動脈疾患や脳卒中での死亡率が有意に高かった。
・ISHと心血管疾患死亡リスクとの関連は30-39歳、40-49歳で同じだった。
若年-中年日本人の孤立性収縮期高血圧は脳卒中など心血管疾患での死亡リスクと独立に関連していた、
というおはなし。
感想:
孤立性収縮期高血圧ってしらなかったよ。