元
アルコールは血液凝固や線維素溶解に直接影響する。
そこで、一般的な出血(例:鼻血)や 生命にかかわる病院治療が必要な出血(例:脳出血)にアルコールがどのように関係しているかを大規模に住民調査してみたそうな。
The Copenhagen City Heart スタディの1991~1994年および2001~2003年のデータを用いた。
アルコール消費量および潜在的交絡因子に関するベースライン情報をアンケート調査し、2013年までの出血イベントの発生状況をフォローした。
次のことがわかった。
・対象となった10,259人の参加者のうち、フォロー期間中に鼻またはその他の呼吸器の出血が366件、脳出血が149件、消化管出血が470件、特定できない出血が266件、その他の出血イベントが1088件観察された。
・週1~6杯の飲酒者と比較して、週35杯以上の飲酒者では、脳出血リス 2.27倍、および非静脈瘤性消化管出血リスク 2.04だった。しかし、非飲酒者および週35杯未満にはこの関連は見られなかった。(1杯=アルコール12g相当)
・飲酒は鼻や他の呼吸器の出血、特定できない出血のリスクとは関連していなかった。
・非飲酒者および7~13杯、14~20杯、21~27杯、28~34杯、週35杯以上の飲酒者でのなんらかの出血イベント(複合エンドポイント)のリスクはそれぞれ順に、1.17、0.97、1.00、0.93、1.39、1.83 だった。
週35杯以上の飲酒は、脳出血および非静脈瘤性消化管出血のリスクの増加と関連していそうである、
というおはなし。
感想:
脳内出血やった身としては、酒は料理と消毒以外には使わない誓い。