元
体重の変化と心血管疾患との関連が報告されている。たとえば、体重増加は冠動脈疾患や静脈血栓塞栓症と、体重減少は心不全に関連するという。
しかしこれら報告のおおくは欧米のものなので、
肥満度や脳出血頻度の大きくことなる日本人について、体重変化と脳卒中など心血管疾患(CVD)による死亡率との関連をくわしくしらべてみたそうな。
1988年から1990年にかけて全国45地域で実施された集団ベースの研究のデータを用いた。
CVDまたはがんの既往歴のない40~79歳の男女合計69681人を対象に、20歳からの体重変化とCVD死亡率との関連を解析した。
次のようになった。
・19年前後のフォロー期間に、CVDによる死亡4274例があった。
・体重変化が 2.5kg未満の安定体重者と比較して、体重変化が大きい者では、CVDによる死亡リスクが高かった(U字型の関連)。
・体重減少および体重増加が12.5kg以上での総CVDリスクのハザード比は、それぞれ1.50および 1.21 であった。
・体重変化と虚血性心疾患または脳卒中による死亡リスクとの関連も同様の傾向を示した。
・脳内出血での死亡リスクは体重減少のみと関連していた。
・体重変化はくも膜下出血による死亡率とは関連しなかった。
体重の変化は、脳卒中など心血管疾患による死亡と関連があった。とくに体重減少は脳内出血での死亡と関連がつよかった、
というおはなし。
感想:
もともとスリムな日本人で体重減少というのは なにかよくない状態の反映なんだろね。
そういえば日本人のコロナ死が少ない理由として肥満が少ないこととの関連を指摘する
ニュース記事をよく見かける。