元
Gut Microbiota-Derived Short-Chain Fatty Acids Promote Post-Stroke Recovery in Aged Mice
2020 5月 アメリカ
腸と脳のはたらきには双方向コミュニケーションがあり、腸脳軸(gut-brain axis)ともよばれる。
脳卒中がおきると腸の運動性や透過性に変化が生じ、腸内細菌叢の多様性が失われるディスバイオシスがおきる。
ディスバイオシスは高齢化でもなりやすく、高齢脳卒中患者が重症化し障害が長期化する一因とも考えられている。
そこで、高齢脳卒中ネズミの腸内細菌叢の若返りで回復が促されるものか、とくに短鎖脂肪酸(SCFA)にフォーカスして実験してみたそうな。
人為的に脳卒中にした高齢ネズミ(18-20ヶ月)に若年ネズミ(2-3ヶ月)の糞便移植を行い、腸内細菌叢を変化させた。
次のようになった。
・微生物解析から、若いネズミには高効率にSCFAを産生する4種の菌がみつかり、濃縮して移植に使用した。
・これらのSCFA産生菌の移植後、脳卒中による神経障害や炎症が緩和し、高齢化した脳卒中ネズミの腸内、脳内、血漿中のSCFA濃度が上昇した。
・脳卒中後14日目には、若い糞便を移植された高齢脳卒中ネズミは行動障害が少なくなり、脳や腸の炎症が減少していた。
高齢ネズミの脳卒中後の回復不良が、若いネズミの腸内細菌叢の移植によって改善できることを示唆している、
というおはなし。
感想:
腸内細菌をねぎらい短鎖脂肪酸をふやすために、
さいきんでは 長芋とろろ飯を週に2-3回、ヨーグルトは毎日300gほどたべている。
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