元
A randomized controlled trial of motor imagery combined with structured progressive circuit class therapy on gait in stroke survivors
2020 4月 タイ
脳卒中経験者の歩行は、脚の運びに時間を要し 速度も歩調もおそい。また33-55%には時空間的にあきらかな非対称性がみられるという。
運動イメージ訓練(MI:Motor Imagery)はこれまで上肢機能への応用がおおくなされてきたが下肢機能についてのそれは少ない。
そこで、運動イメージ訓練と下肢のトレーニング Structure Progressive Circuit Class Training (SPCCT) を組み合わせたときの効果を検証してみたそうな。
ヤンゴンの3病院での脳卒中経験者40人について、
MI(25分間)+SPCCT(65分間)、
HE(健康教育のみ25分間)+SPCCT(65分間)
の2グループにわけて、週3回x4週間 トレーニングをおこなった。
MIは座って目を閉じた状態で、一人称視点での歩行移動時の「場面」をイメージするパートと、「運動感覚」をイメージするパートとからなる。
次のようになった。
・訓練から4週間後、MIグループは歩行の時空間パラメータのすべてでHEグループよりもすぐれていた。
・さらに股関節の屈筋と膝の伸筋力の改善がMIグループでおおきかった。
下肢トレーニングに運動イメージ訓練を組み合わせると歩行と筋力におおきな改善が見られた、
というおはなし。
感想:
数あるリハビリ法のなかでもっとも成果があがっているのが運動イメージ訓練。
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