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COVID-19パンデミックでは、患者が脳梗塞などの血栓塞栓性合併症を引き起こす凝固障害を示すエビデンスが増えてきている。
しかし脳卒中と併せてCOVID-19になった患者の臨床的特徴、脳卒中の発生機序、転帰に関するデータは限られているのでくわしくしらべてみたそうな。
ニューヨークの主要な医療システム内での2020年3月15日から2020年4月19日までの急性脳梗塞患者の記録について、
COVID-19の有無との関連を解析し、さらに前年同時期の記録と比較した。
次のことがわかった。
・この間にCOVID-19で入院した患者3556人のうち、32人(0.9%)が脳梗塞と診断された。
・塞栓源不明(Cryptogenic)の脳梗塞の割合は、65.6% vs. 30.4%でCOVID-19患者に多かった。
・COVID-19の脳梗塞患者は入院時の神経症状が重く、D-ダイマーピーク値が高かった。
・COVID-19の脳梗塞患者は、過去同時期および現在の非COVID-19にくらべ死亡率があきらかに高かった。
COVID-19患者のうち脳梗塞の割合は0.9%と低かった。かれらのほとんどは凝固障害による塞栓源不明の脳梗塞であり、死亡率は高かった、
というおはなし。
感想:
ひどいと言われたニューヨークですらこんなもんなんだな。
NEJM誌:COVID-19で脳卒中激減は本当だった