元
Botulinum Toxin Type A for Upper Limb Spasticity in Poststroke Patients- A Meta-analysis of Randomized Controlled Trials
2020 4月 中国
脳卒中のあとの痙縮の発生率は3ヶ月時点で20%、12-18ヶ月では36%に見られるという。
痙縮治療のための全身投与薬たとえばバクロフェンなどは正常な筋力の低下をもたらし効果も長続きしない。
ボツリヌス毒素A型の注射は肘、手首、指などの特定の筋肉にたいし筋緊張を軽減する効果があり脳卒中後の痙縮治療に期待されている。
そこで、ボツリヌス毒素A型の痙縮治療効果について、これまでの研究のメタアナリシスをこころみたそうな。
PubMed、Web of Science、Embase、Cochrane を含む複数のデータベースについて、関連する研究を2017年10月まで検索した。
ボツリヌス毒素A型による脳卒中後の上肢痙縮治療の無作為化比較試験をすべて抽出した。
主要アウトカムは、肘、指、手首のMAS(modified ashworth score)スコア、疼痛スコア、バーセルインデックスとした。
次のようになった。
・被験者950人を含む10件の無作為化比較試験がみつかった。
・異なる関節におけるMASスコア、疼痛スコア、バーセルインデックスの結果から、脳卒中後の上肢痙縮の治療において、ボツリヌス毒素A型はプラセボと比較して有効性に差がないことが示された。
・しかし、肘のMASスコアは ボトックスと比較して、ダイスポートで改善されているように見えた。
脳卒中後の患者に対するA型ボツリヌス毒素のメタアナリシスでは、全体的な有効性はプラセボと差がないことが示された、
というおはなし。
感想:
ボツリヌス療法は名が通っているわりにはまともな成果がない。
Stroke誌:ボツリヌス注射+上肢訓練=効果ゼロ
ボツリヌス療法の二重盲検ランダム化比較試験
ボツリヌス療法の歩行改善エビデンス