元
Motor Imagery Training During Arm Immobilization Prevents Corticomotor Idling- An EEG Resting-State Analysis.
2020 3月 フランス
手足を使わないでいると運動機能に測定可能なあきらかな変化を引き起こす。
運動イメージ訓練は、四肢の廃用や固定化による運動障害を予防するための行動戦略として用いられてきた。
しかし、四肢を短期に固定化したときに運動イメージ訓練が神経レベルでどのように作用するのかについては、まだ十分な研究がなされていない。
そこで、12時間手足を固定して この間の運動イメージ訓練が固定化に関連した脳波上の変化を防ぐことができる可能性を検証することにしたそうな。
14人の健常者について、通常の運動活動(固定化なし)の12時間後に安静時脳波(rsEEG)を測定した。
その後、被験者内の無作為化デザインに従って、腕の固定化を12時間行った後、rsEEGの記録を運動イメージ訓練行った場合と行わなかった場合とで、それぞれの条件を1週間ずつずらして行った。
運動イメージ訓練は、様々な視覚的および運動感覚的な運動イメージエクササイズ(2時間ごとに15分×5回)を行った。
次のようになった。
・デルタ、シータ、アルファ、ベータの周波数帯域では、運動野(C3 vs C4)のセンサーパワーの大脳半球間の差が腕固定化後に減少したが、固定化中に運動イメージ訓練を行った場合にはその変化はなかった。
・さらに、デルタ(1-4Hz)およびアルファ(8-12Hz)の周波数帯におけるセンサーネットワーク全体の機能的接続性は、固定化後に低下したが、運動イメージ訓練によって回復した。
運動イメージ訓練は手足の固定化に伴う運動領域内および運動領域間の機能的な神経変化を抑制することがわかった、
というおはなし。
感想:
運動イメージ訓練こそがもっとも効果的でかつ高エビデンスな脳卒中リハビリ法。
運動イメージ訓練とスローファイブ(Slow-5)
安静時脳ネットワークにみるイメージ訓練の効果
エビデンスレベルⅠ 推奨度Aの脳卒中リハビリ法とは