元
High-frequency versus theta burst transcranial magnetic stimulation for the treatment of poststroke cognitive impairment in humans
2020 3月 台湾
脳卒中後の認知障害は30-40%の患者にみられるという。
また、背外側前頭前野への磁気刺激はパーキンソン病患者の認知機能の注意、視空間ドメインの改善をもたらすとされている。
これを脳卒中で認知障害をしめす患者について、高周波数(5Hz)のrTMSとiTBS(シータバースト)のことなる磁気刺激条件で効果に差があるものか、実験してみたそうな。
左脳の脳卒中後に認知障害をしめす患者41人について、
5Hz rTMS の11人、
iTBS の15人、
偽刺激の15人、
にわけて左側の背外側前頭前野への10日間10セッションの磁気刺激治療をおこなった。
アーバンス検査(Repeatable Battery for the Assessment of Neuropsychological Status :RBANS)で認知機能を評価した。
次のことがわかった。
・偽刺激にくらべ、5Hz rTMSではRBANSトータルスコアおよび、注意力、遅延記憶で有意に改善しており、脳卒中で認知障害の背外側前頭前野への磁気刺激プロトコールは、5Hz rTMSが注意改善の点でiTBSよりも好ましかった、
・iTBSでもRBANSトータルスコアと遅延記憶で有意に改善した。
・5Hz rTMSはiTBSよりも注意力改善の点ですぐれていた。
・高血圧のない患者でこれらの治療効果が顕著だった。
というおはなし。
感想:
認知障害は小血管病によるところがおおきく、小血管病は高血圧が原因。だから高血圧患者は小血管病が進みすぎていて効果が薄い、という解釈。
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