元
Long-term trends in death and dependence after ischaemic strokes- A retrospective cohort study using the South London Stroke Register (SLSR)
2020 3月 イギリス
脳卒中になった患者のおよそ1/4は1ヶ月内に亡くなり、生存者の半数は日常生活に他者の介助が必要となる。
脳卒中の87%は虚血性のものである。
治療技術の進歩により脳卒中の死亡率や障害率は低下していると考えられるので、最近16年間のトレンドをロンドンの住民ベース調査からくわしくしらべてみたそうな。
25%の黒人を含むロンドン住民357308人について、
2000-2015年の初回脳梗塞の発生をその原因別(アテローム、心原性、小血管病 他)にフォローして、
30日後の死亡率と3ヶ月後の障害率(バーセルインデックス15未満)のトレンドを解析したところ、
次のことがわかった。
・この間に3128人が脳梗塞になった。50.9%は男性で、25.5%が黒人だった。
・2000-2015に死亡率は24%低下した。
・死亡率の低下は男女および白人 黒人で同程度だった。
・ただしこの死亡率低下は、心原性脳塞栓症と55歳以上の患者でのみ有意な変化だった。
・同様に3ヶ月後の要介助率は23%低下した。
脳梗塞の死亡率と要介助率はさいきんの16年でそれぞれ24%、23%低下した。これら変化はとくに心原性と55歳以上の脳梗塞患者で顕著だった、
というおはなし。
感想:
2000年ってもう20年もまえなんだけど昨日のことのよう。携帯電話以外にも進歩があったのか、、、
Stroke誌:脳出血と脳梗塞の死亡率トレンド
日本だけ くも膜下出血が激増中! JAMA Neurol.
脳梗塞の原因別ワールドトレンド