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Time Trends in Survival Following First Hemorrhagic or Ischemic Stroke Between 1991 and 2015 in the Rotterdam Study
2020 2月 オランダ
この数十年で脳卒中の診断と治療の技術がおおきく進歩した。患者の生存率は重要な指標ではあるが入院患者ベースの調査は選択バイアスが強く一般化がむつかしい。
そこで大規模な住民ベースの調査から、さいきんの年齢調整死亡率を脳卒中の種類別に傾向をくわしくしらべてみたそうな。
ロッテルダム住民の1991-2015での初回の脳出血患者162人と脳梗塞患者988について死亡の有無を3期 (1991–1998; 1999–2007; 2008–2015)にわけてフォローした。
次のことがわかった。
・脳出血のばあい 年間100人あたりの死亡率の傾向は 25人→30人で、3期とおしてあきらかな差はなかった。
・脳梗塞のばあい 年間100人あたりの死亡率の傾向は 29人→11人であきらかに低下した。
この20年ほどのあいだに脳梗塞患者の死亡率はおおきく改善するいっぽう、脳出血のそれはかわらなかった、
というおはなし。
感想:
上のグラフ(脳出血位置の頻度)に関心をもった。
日本だけ くも膜下出血が激増中! JAMA Neurol.
若くして脳梗塞になった人の4年内死亡率はこの20年間でずいぶんと下がったけど、いまだ一般人の6倍…